介護補助システムの設計(3) 内部ブロック図編
チェンジビジョン astah* SysML製品プロダクトオーナーが、「介護移乗補助装置」を題材に、SysMLモデリングを紹介するコンテンツの3回目です。 前回のSysMLブロック図に続き、今回は内部ブロック図によるブロックの内部構造の描き方を解説します。
[スクリプト]
こんにちは、astah* SysMLプロダクトオーナーの周翼です。 本シリーズはSysMLモデリングを紹介するコンテンツです。
初回は、要求定義段階においていくつかの要求を洗い出しました。 前回は、基本設計段階において、その要求を満たすためのブロックを洗い出しました。3回目の今回は、ブロックの内部構造を内部ブロック図で設計していきたいと思います。
内部ブロック図で、腰部アシスト装置の内部構造を設計する

腰部アシスト装置
前回は、腰部センサーとコンピュータという2つのブロックを洗い出しましたね。
腰から負荷を感知して、腰にパワーを与えるために「腰部アシスト装置」があります。その腰部アシスト装置の中に、コンピュータとパワー発生装置という2つの部品があります。
そのため、この3つのブロックは、コンポジション関係で接続されています。
今回は、内部ブロック図で、この腰部アシスト装置の内部構造を設計したいと思います。
これは、腰部アシスト装置の内部ブロック図です。
コンピュータとパワー発生装置が部品になっているため、ここでパートで表します。
実際に、腰部センサーから腰への負荷を感知するために、腰部センサー接続端末というポートが必要なので、ここにポートがあります。
そして、腰部センサー接続端子は、腰への負荷を感知して、その負荷を電気信号に変えて コンピュータの入力端末に送るため、この間にアイテムフローで接続します。
その上に電気信号をコンベイで表しています。そしてコンピュータは、その電気信号をベースにして、 実際にパワー発生装置にとって必要なデータを計算して、出力ポートを通し、パワー発生装置の入力ポートに何らかの必要な情報を送るため、この間でもアイテムフローで接続しています。
これから実際に、モデリングツールで、この内部ブロック図を描いていきたいと思います。
ツールで、内部ブロック図を描く
腰部アシスト装置に、「コンピュータ」と「パワー発生装置」があり、これらはコンポジション関係で繋がっています。 腰部アシスト装置のポップアップメニューから、 その内部ブロック図を作成します。
コンポジション関係によって、パワー発生装置とコンピュータがパートとして追加され、その位置を調整します。
腰部センサーから信号を抽出するために、[腰部センサー接続端子]というポートがあります。そのポートをツールバーから作成します。
ポートのプロパティビューから型を追加します。 腰部センサー接続端子はコンピュータに電気信号を送るため、フロープロパティがあります。
プロパティビューからフロープロパティを追加し、型を電気信号に変えます。名前も変えましょう。
この電気信号はブロックの中に流れ込むため、方向を in のままにします。 コンピュータは電気信号をキャッチするために、入力端子のポートがあります。
ポートをツールバーから作成します。ポートのプロパティビューから型を設定します。 入力端子にも電気信号というフロープロパティがあるので、プロパティビューから そのフロープロパティを追加します。
型も変えましょう。名前を変更します。 電気信号もコンピュータの中に流れ込むので、方向を inのままにします。 腰部センサ接続端子から入力端子に電気信号は流れていくので、アイテムフローで その流れを表します。
アイテムフローのプロパティビューから、電気信号を コンベイして追加します。 コンピュータは受信した電気信号を処理し、その処理結果を出力端子ポートから パワー発生装置の入力端子ポートに送ります。
その2つのポートをツールバーから 作成します。 ポート間の流れもアイテムフローで表します。
ツールバーからそのアイテムフローを作成します。
次回は、パラメトリック図の紹介です
ここまで腰部アシスト装置の内部構造を設計してきました。ありがとうございました。
今回は内部ブロック図でのモデリングを紹介しました。
いかがでしたか?次回はパラメトリック図でのモデリングを紹介したいと思います。
[関連記事/リンク]
– 介護補助システムの設計(1) 要求図編
– 介護補助システムの設計(2) ブロック定義図編
– astah* SysML
2 Comments »